醤油に含まれる塩分はどれぐらい?

【醤油に含まれる塩分はどれぐらい?塩分を抑える方法】

こんにちは、ヘルスフードアドバイザーの井町清水です。

醤油など調味料の塩分、気になりませんか?

最近、血圧が高いとかで悩んでいらっしゃいませんか?

醤油の塩分や特徴について

薄口醤油
《薄口醤油の食塩相当量》
小さじ1(6g):1.0g
・大さじ1(18g):2.9g
・100gあたり:16.0g
塩分濃度:16〜17%程度

《薄口醤油(低塩)の食塩相当量》

小さじ1(6g)0.8g

・大さじ1(18g)2.3g
・100gあたり:12.8g
塩分濃度:13〜14%程度

薄口醤油は関西でよく使われていて、

日本の醬油生産量の約13%を占めています。

薄い色と控えめな香りが特徴で、煮物やお吸い物、

おでんなど素材の味を活かした料理に向いています。

醤油の基本的な原料の小麦と大豆のほか、

米を糖化させて作る甘酒を加えているのが特徴です。

色が薄いため塩分も少なそうに感じます。

しかし製造の過程で食塩を多く使うため、

ほかの醤油よりも塩分濃度が高くなっています。

濃口醤油

《濃口醤油の食塩相当量》
小さじ1(6g)0.9g
・大さじ1(18g)2.6g

・100gあたり:14.5g
塩分濃度:14〜15%程度

《濃口醤油(減塩)の食塩相当量》

小さじ1(6g)0.5g
・大さじ1(18g)1.5g
・100gあたり:8.3g
塩分濃度:8〜9%程度

濃口醤油は日本の醤油生産量の80%以上を占め、

全国で最も使われている醤油です。

明るい赤褐色をしているのが特徴で、

塩味やうま味・甘味・酸味などの

バランスがよくさまざまな料理に使えるのが特徴です。

大豆と小麦が1:1の割合で作られています。

麹量の120~130%の塩水を入れて6か月~1年ほど発酵熟成をさせていきます。

製造方法は「本醸造」「混合醸造」「混合」の3つがあります。

日本で作られている醤油のほとんどが本醸造方式です。

たまり醤油
《たまり醤油の食塩相当量》
小さじ1(6g):0.8g
・大さじ1(18g):2.3g
・100gあたり:13.0g
塩分濃度:13〜14%程度

薄口醤油や濃口醤油は大豆と小麦をほぼ

同量使用するのに対し、

たまり醤油の主な原料は大豆のみ。

蒸した大豆に麹を加えて味噌玉を作り、

1年以上発酵・熟成させます。

とろみが強く、濃厚な味と香りが特徴で、

一般的な濃口醤油の2倍程度の

うま味成分が含まれているといわれています。

照り煮や煮物、焼き鳥のタレや佃煮などにおすすめです。

白醤油
《白醤油の食塩相当量》
小さじ1(6g):0.9g

・大さじ1(18g):2.6g
・100gあたり:14.2g
塩分濃度:14〜15%程度

愛知県碧南市発祥の白醤油は、

醤油の中で最も色の淡い琥珀色をしています。

主原料は小麦と大豆の割合が9:1割程度の

比率がほとんどですが、大豆を一切使わないものも。

色がつかないように醸造期間は3か月程度と短いのが特徴です。

素材の風味や色を生かし、

料理に色をつけたくないときに使われます。

炊き込みごはんやお吸い物、煮物、茶碗蒸し

などに使うのがおすすめです。

再仕込み醤油

《再仕込み醤油の食塩相当量》
小さじ1(6g):0.7g
・大さじ1(18g):2.2g
・100gあたり:12.4g
塩分濃度:12〜13%程度

山口県柳井地方が発祥の再仕込み醤油は、

濃厚なうま味とコクが特徴です。

醤油で醤油を仕込む製法が用いられているため、

「再仕込み醤油」と呼ばれています。

また、「甘露醤油」「二段仕込み醤油」と呼ばれることも。

濃口醤油に比べて2倍の原料と期間を使うことで、

濃厚でうま味の強い醤油に仕上がります。

味と香りのバランスがよく、

お刺身や冷ややっこに使うのがおすすめです。

だし醤油
《だし醤油の食塩相当量》
小さじ1(6g):0.4g
・大さじ1(18g):1.3g
・100gあたり:7.3g
塩分濃度:6〜8%程度

だし醤油とは、醤油をベースにかつお節や煮干し、

こんぶ、ホタテなどのだし、みりんを加えた加工調味料のことです。

どのような出汁が使われているかによって、大きく味わいが異なります。

出汁が入っているため、上記の醤油と比べると塩分濃度が低いです。

おひたしや和え物、煮物など和食全般の味付けに使われます。

ポン酢醤油
《ポン酢醤油(市販品)の食塩相当量》
小さじ1(6g):0.5g
・大さじ1(18g):1.4g
・100gあたり:7.8g
塩分濃度:7〜8%程度

さっぱりとしてさまざまな料理の味付けに

重宝するポン酢醤油は、ほかの醤油と比べると塩分濃度が低めです。

市販のポン酢醤油には、酢や柚子・レモン・カボスなどの

柑橘類の果汁、醤油が使われています。

またメーカーによっては、甘みを加えるために

砂糖やみりんを使ったり、出汁を足したりしているものもあります。

お鍋に使うのはもちろん、

餃子や焼肉のたれ・ステーキソースとしても代用可能です。

また、刺身や焼き魚、冷奴などにかける醤油代わりとしてもよく合います。

ゆずや醤油、かつお節やこんぶを使って、

自宅でも簡単にポン酢醤油を作ることができます。

他調味料の塩分
ここからは、味噌・ソース・めんつゆの塩分量をみていきましょう。

味噌
《味噌(味噌汁1杯(大さじ1:18g))あたりの食塩相当量》
・米みそ(淡色辛みそ):2.2g
・米みそ(赤色辛みそ):2.3g
米みそ(甘みそ)  :1.1g
・豆みそ       :2.0g
・麦みそ       :1.9g
・減塩みそ      :1.9g
・即席みそ(ペースト):1.7g

味噌は、種類によって塩分量に差があります。

同じ米みそでも辛みそと甘みそでは、倍近く異なります。

塩分量が気になる方は、米みそ(甘みそ)や

即席みそ(ペースト)を選ぶといいでしょう。

ソース
《ウスターソースの食塩相当量》
小さじ1(6g):0.5g
・大さじ1(18g):1.5g
・100gあたり:8.5g

ウスターソースの塩分量は濃口醬油(減塩)と

同程度の塩分量であることがわかります。

ウスターソース、濃厚ソース、中濃ソースの主な原料は、

野菜や果物とスパイス、砂糖、酢。

めんつゆ
めんつゆ(100gあたり)の食塩相当量:3.3g

めんつゆは出汁と醤油とみりん、砂糖をベースに作られた調味料。

めんつゆは自宅で手作りできます。

昆布とかつお節、基本の調味料さえあれば、

思い立ったときに作れて、甘さなどお好み調節できるのも自家製のメリットです。

だしの香りが◎ 基本のめんつゆ

1日の塩分摂取量は?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」によると、

1日の塩分摂取量の目標量は、

健康な成人男性7.5g未満、成人女性6.5g未満としています。

濃口醤油で換算すると、成人男性は大さじ3弱、成人女性では大さじ2.5が目安です。

また、高血圧治療ガイドライン2019 (日本高血圧学会)では、

高血圧の予防のためには、

男女共に6g/日未満の食塩摂取量が望ましいとされています。

調味料の塩分量を把握して、塩分を摂りすぎないように注意しましょう。

【参考】
・「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書 各論 多量ミネラル ナトリウム(Na)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586565.pdf
・ 高血圧治療ガイドライン2019 – 日本高血圧学会
https://www.jpnsh.jp/data/jsh2019/JSH2019_hp.pdf

塩分を抑える方法

減塩商品を選ぶ
近年、減塩醤油や減塩味噌などさまざまな

減塩商品が販売されています。

商品によっては塩分量を50%カットしたものなどもあります。

減塩調味料も使いすぎると塩分量が多くなってしまうため、

きちんと計量するのがおすすめです。

出汁をとる
塩分量を抑えるためには、出汁をとってうま味を活かすのもおすすめです。

ただ塩分を減らすだけではおいしく感じられなくなってしまうので、

塩分を減らした分だけ、出汁の風味を補ってあげましょう。

うま味を増強することで、味にコクや広がりが生じるので、

塩分量を減らしてもおいしく食べられます。

こんぶやかつお節、煮干し、野菜、鶏ガラなどは、

さまざまなうま味成分とにおい成分が含まれているため、

味覚と嗅覚の2つを補うことができます。

だし醬油や白だしを利用するのもひとつの方法です。

酒、醤油、みりん、かつお節を電子レンジで加熱するだけで、

簡単にだし醤油が作れます。

わざわざ調味料を買い足す必要がなく、

その都度欲しい分だけ作れるので、とても便利です。

酸味を利用する
「酸味」には塩味を引き立てる働きがあるため、

塩分を抑えられます。

レモンやゆず、すだちの果汁、酢などを利用することで

味にメリハリが生じ薄味でも物足りなさを感じません。

焼き魚の醤油や味噌汁に隠し味程度の酸味を入れると、

塩分を控えていても満足感が得られます。

香辛料を利用する
香辛料は、料理のアクセントになったり、

風味を引き立てたりするので、

減塩による薄味の物足りなさを補います。

胡椒や唐辛子、しょうが、カレー粉、わさび、

山椒などのスパイスを使い、塩分を抑えましょう。

薬味を利用する
ねぎ、大葉、にんにく、みょうがなどを利用し香りを楽しむことで、

塩分を控えても物足りなさを感じません。

香りが強い薬味は料理の味を引き締め、

薄味の物足りなさを補ってくれます。

食材の組み合わせで味にアクセントをつけて、

薄味でもおいしく食べられる工夫をしましょう。

食べ方を工夫する

醤油やソースは「かける」よりも「つける」ようにすると、

少量でも塩分を感じられます。

食べ方を工夫して塩分の摂りすぎに注意しましょう

醤油は種類によって塩分濃度が異なることがわかりました。

日本の食卓には欠かせない醤油。

毎日使うという人もいるのではないでしょうか。

調味料を使う上で気になるのが塩分量ですよね。

塩分の摂りすぎはさまざまな健康リスクを

高める可能性があるため、注意が必要です。

 

今日も最後までお読みいただいてありがとうございます。

健やかな一日をお過ごしくださいネ。